2021 年度から新しく開設しました。外来、入院、紹介患者様の診療を主に従事しています。相談の内容は、不明熱、倦怠感、しびれ、体重減少、呼吸困難感などが多いです。開設から、悪性腫瘍、リンパ腫、リンパ増殖性疾患、菊池病、SLE、ループス脂肪識炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群、二次性肺高血圧症、膠原病肺、肺結核、結核性心膜炎、感染性心内膜炎など様々な疾患を診療する機会がありました。教育に関しては、ベッドサイドでの研修を心掛けています。実際の診療を通じて姿勢、プレゼンテーション、問題解決、危機管理、チーム医療などの教育を心掛けています。背景、病歴、身体所見から初期診断仮説形成し、検査や治療のリスクベネフィットを考慮し、各患者様に応じた適切な医療を大切にしています。どの専門に進んでも大切になる基本的な診療の型、姿勢を学んで頂きたいと思っています。一緒に診療・勉強できることを楽しみにしています。
2021 年度から新しく開設しました。外来、入院患者様の感染症診療に関して、主担当科の診療を支援しております。またICT(infection control team)として血液培養陽性症例の診療支援、抗菌剤適正使用の推進も行っています。教育に関しては、感染症内科は、先ず基盤としてジェネラリストとしての臨床力が必要と考えています。より良い感染症診療を実践するために、非感染症を鑑別することが必要です。総合内科と研修を兼ねることで、自己免疫疾患、悪性腫瘍、内分泌疾患、神経疾患等を診療する機会も多くなります。実際の診療を通じて姿勢、プレゼンテーション、問題解決、危機管理、チーム医療などの教育を心掛けています。一緒に診療・勉強できることを楽しみにしています。
2021 年度から新しく開設しました。胸部悪性腫瘍および原発不明がんなどの診療をしております。また外来、入院がん患者様の相談支援を随時行っております。近年、腫瘍診療は目覚ましい進歩を遂げ、従来の殺細胞性抗がん剤だけでなく、多数の分子標的剤や免疫チェックポイント阻害剤など使用可能となりました。腫瘍内科は、抗がん剤治療だけでなく、緩和治療、終末期医療に対峙する機会が多い科でもあります。基本的な腫瘍診療の型を習得するだけでなく、病いに対する配慮を忘れず、各患者様に応じた適切なチーム医療の実践を目指しています。一緒に診療・勉強できることを楽しみにしています。
腎臓内科の領域は、腎炎、慢性腎臓病、急性腎障害、水・電解質異常、高血圧症、腎代替療法(血液透析・腹膜透析・アフェレーシス・腎移植)など多岐にわたります。奈良県西和医療センター腎臓内科では、これら様々な腎疾患に対して研修医の皆様が自信をもって診療できるように、指導医・上級医が全員で研修教育に力を入れ、熱く丁寧な指導を心がけています。また当科では、腎疾患のみならず膠原病などの自己免疫疾患や脳血管疾患、内分泌疾患、血液疾患なども積極的に受け入れ、総合内科としての役割も担っていますので、多彩な内科疾患を数多く経験し、内科全般で役立つ基本手技のほぼすべてを身につけることができます。学習面においても、上級医は研修医の苦手とする病態生理などに対して文献やUpToDate® を用いたカンファレンスを適宜開催しています。また、日進月歩する世界標準の医学知識を修得するために、ACP(米国内科学会)の問題集であるMKSAP による勉強会を毎日開催しており、研修医のほぼ全員が医学知識の修得のみならず医学英語への苦手意識も克服しております。さらに、臨床現場以外での研修も推奨しており、研修医の皆様には内科関連の学会に積極的に参加することで医師としての視野を広げるとともに、重要な経験は上級医の熱い指導のもと、積極的に学会発表や論文作成をしていただいています(2019 年度は3 名の研修医に国際学会での発表の機会を得ることができました)。当腎臓内科はスタッフの年齢が若く、研修医の皆様と近い立場で同じ視野にいますので、研修医個々の望むフレキシブルな研修ができるとともに、食事会やレクリエーションなどを通じて精神面でも安全・安心な研修を心がけています。ぜひ、私たちと一緒に、長い医師人生の第一歩を楽しく踏み出してみませんか?心よりお待ちしております!
奈良県西和医療センターの循環器内科は12 名の医師スタッフと研修医が一となり、様々な診療活動をしています。その内容は、救急医療をはじめとして、心不全などの集中治療(ECMO の管理もここで学びます)、心血管インターベンション治療(PCI や血管内治療の技術を助手として学ぶ)、カテーテルアブレーション治療(不整脈の読み方考え方をしっかり学ぶ)、心臓超音波検査や心臓CT/ 心臓MRI/ アイソトープ検査などの循環器画像診断、さらに循環器・呼吸器リハビリなど広範囲に渡ります。そのため、奈良県内では、最も人気のある循環器専門医の修練施設となっています。毎朝8 時からのCCU カンファレンス&新入院カンファレンスでは、日々の新入院患者のチェックと前日の救急外来で診療した症例のチェック、火曜日と木曜日の心カテ後に開催されるカテ後カンファレンス&研修医カンファレンスでは、研修医が関与する症例プレゼンテーションと診療内容のチェックがあります。研修は、外来診療、病棟での入院患者に対する診療に加えて、心カテ、アブレーション、ペースメーカや植込み型除細動器 (ICD) の手術、CT やMRI などの画像検査があります。循環器の2 ヵ月間は、忙しいですが、指導医や上級医から多くのことを学べる期間になっていると思います。1 年目の研修でローテートした研修医が2 年目でもう一度回りたいと思ってもらえる研修内容を目指しています。将来、どのような専門医を目指そうとも、循環器領域で身につけるスピリットやスキルは臨床医としての基盤になるものですので、頑張って研修してください。研修医の成長のため、できるだけのサポートをします。
奈良県西和医療センター消化器・糖尿病内科は、スタッフ7名にて消化器領域全般および糖尿病の診療を行っております。消化器領域では、上下部消化管疾患(食道、胃、十二指腸、大腸)、胆・膵臓疾患、肝臓疾患の初期治療、救急治療(吐血、下血、黄疸など)から最先端の高度医療に至るまで幅広く診療を行っています。4 名の日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会・日本肝臓病学会の指導医・専門医が研修医の皆さんの指導にあたります。消化器疾患に対する診療はもちろん、上部・下部内視鏡検査や腹部超音波検査などの検査手技のみならず、内視鏡的止血術、内視鏡的ポリープ切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術、ラジオ波焼灼術などの治療手技も研修可能です。さらに、胆膵領域の内視鏡検査・治療(ERCP、EUS - FNA)も研修を行う事ができます。糖尿病領域では、教育指導および治療を積極的に行っています。特に24 時間血糖測定を用いて、より厳格な糖尿病の個別治療を行っています。糖尿病診療の基本的な診療の研修が可能です。将来の進路に係わらず、今後日常診療で一番多く接する消化器疾患および糖尿病を数多く経験することはとても大切なことです。笑いには厳しいですが、優しく丁寧な指導が好評な消化器・糖尿内科医が、皆さんの西和医療センターでの研修を心待ちにいたしております。
研修医の先生の指導にあたるのは、内視鏡指導医3 名・内視鏡専門医2 名・専攻医5 名の計10 名です。上部下部のスクリーニング検査から内視鏡粘膜剥離術(ESD)・内視鏡的載石術・膵腫瘍などに対する超音波内視鏡下吸引組織細胞診など幅広い内視鏡処置を毎日行っています。また、緊急内視鏡も積極的に受け入れており、内視鏡的止血術も随時行っております。昨年度は上部消化管内視鏡約2,000 件・下部消化管内視鏡約1,500 件・ERCP 約200 件(それぞれ処置も含む)でしたが、平成28 年度から検査施行医・検査室も倍増され、年々件数増加をしています。研修医のみなさんには、内視鏡診断・内視鏡処置などそれぞれのレベルにあわせて手技の習得に励んでいただいています。若いみなさんの力も借りて一緒に内視鏡診療にあたりましょう。心よりお待ちしています。
当科では平成29 年7 月から呼吸器内科医2 名が常勤するようになり、現在常勤医3 名、非常勤医2 名の体制で、日々の診療・研修医指導にあたっています。呼吸器内科で対応することが多いのは何といっても肺炎です。その中でも入院適応になるのは誤嚥性肺炎が多いですが、呼吸器内科としての専門性が必要と なるのは間質性肺炎で、器質化肺炎、薬剤性肺炎、膠原病関連の間質性肺炎が増えています。COPD は診断、評価から始まり、患者教育、吸入指導、呼吸リハビリ、最終的には在宅酸素やNPPV の導入を行います。気管支喘息の評価のために呼気NO 検査を導入、睡眠時無呼吸症候群の精密睡眠ポリグラフィーや CPAP 導入も積極的に行っています。悪性腫瘍に関しては、呼吸器外科、放射線治療装置がないものの、診断可能な化学療法、緩和ケアを行います。研修医の先生方には、数名の入院患者さんを担当してもらい、毎日上級医とカンファレンスを行いつつ、自主性をもって検査のオーダーと解釈、治療方針の決定、 効果判定、退院の判断、退院後の地域連携への移行をおこない、一人一人の患者さんに対し一貫して責任を持った医療を大切にしてもらっています。呼吸器内科を目指しているわけではないという研修医の方々にも、基本的な呼吸機能検査の判定、市中肺炎の対応などとともに、医師と患者さん家族さんとのかか わりに関して学んで頂きたいと思います。令和3 年7 月から専攻医も加わり若い力となっています。皆さんと共に発展していきたいと思います。お待ちしております。
脳神経内科は週3 回外来が開かれており、治療困難な症例や悩んでいる症例のコンサルトが可能です。各々の領域の専門医による指導を受けることによってこのような領域の患者さんの治療方針を学びます。
当院小児科は奈良県の基幹病院であり、質の良い医療をこどもに提供し、こどもと家族が安心して生活ができるように手助けをしていくことを基本としています。小児科はこどもの総合診療科であり、小児科医はこどもの病気の全体を診ることが基本です。小児一般診療から専門分野まで幅広く知っておく必要があります。地域の医療機関からの多数の紹介があり、様々な分野の症例を経験することができ、さらに小児救急2 次輪番に参加しており、小児の救急初期対応を研修することが可能です。症例検討会を小児科医・看護師と一緒に定期的に行っています。多種職とのカンファレンスは様々な角度から症例を検討するので、連携を深め、スタッフのスキルアップの向上につながることを学べます。小児は主訴を上手く言うことができないことが多く、「なんかおかしい」という臨床的直観が大事になってきます。教科書では学ぶことが難しいですが、マンツーマンで指導することで、そのスキルを身に着けてもらいます。
西和医療センター外科は週4回手術できる環境にあり、年間400 例を超える消化器・一般外科領域の手術を行っています。手術の内訳としては胃癌、大腸癌、直腸癌、肝胆膵癌、乳癌などの悪性疾患、胆石、鼠径ヘルニア、内痔核、炎症性腸疾患などの良性疾患に加え、虫垂炎、腹膜炎、腸閉塞などの緊急手術があり、バラエティに富んだ手術と周術期管理を学んでいただけます。手術には開腹手術と鏡視下手術の2種類がありますが、最近の画像処理と器具の改良はめざましく、大腸ESD や腹腔鏡下手術などの鏡視下の治療には大きな可能性があります。当科のモットーとして、消化器内科、放射線科と密に連携を取り、いかに消化器がんを低侵襲に治療できるかを日々検討し、精進を重ねています。当科では50% 以上の手術症例は鏡視下手術によりますので、最新のモニター画面上あるいはビデオ編集により、手術手技を繰り返し学ぶことができます。またトレーニングルームも完備されています。外科系の諸科と連携して、地域の基幹病院としてより高度な治療を要する手術も行われています。当科では経験豊富な4人の指導医・専門医と2 人の若手専攻医により指導させていただきます。自由闊達な手術をみると外科の醍醐味とは何かがわかると信じています。(当科のHP もご参照下さい)
奈良県西和医療センター外科では、年間500 例前後の手術を施行しています。約6 割が良性疾患手術、残り4 割を悪性疾患手術が占め、癌治療と急性疾患手術を積極的に施行する病院として地域医療に貢献しています。当科研修期間中は、悪性疾患患者( 待機手術)、良性疾患患者( 待機手術)、良性疾患患者 ( 緊急手術) における術前後の患者管理について学ぶことができます。また、数多くの手術への参加と術後創部処置を経験することで、外科研修の基本である縫合結紮から外科的基本手技の習得を目指していただきます。習熟度によっては、虫垂炎や鼠径ヘルニアの手術を術者として達成していただくことも可能となりますので、是非挑戦してください。
脊椎脊髄外科は、神経障害を伴う脊椎外傷や脊椎変性疾患を主な対象としています。しびれや麻痺などの神経症状とレントゲンやMRI などの画像所見、さらに神経根ブロックや電気生理学的検査を組み合わせながら、理論的根拠に基づいて障害高位部位を診断していきます。診断がついたら、まずは保存療法から開始し、症状の改善が乏しい場合には手術を行います。治療がうまくいけば、歩けなかった患者さんが杖をついて退院されたり、スプーンしか持てなかった患者さんが箸で食事ができたり、劇的な改善を見ることができます。診断の面白さと治療のやりがいを実感できる分野ですので、ぜひ実際に体験して頂きたいと思います。
整形外科は骨・軟骨・筋・靭帯・神経などから構成される運動器の疾患や外傷を対象とし、治療を行う専門分野です。当院整形外科でも慢性疾患から外傷まで幅広く診察を行っています。平成29 年4 月より人工関節センターを開設しており、当院の研修では人工関節のスペシャリストが診断、手術適応の判断、術前計画や手術のピットフォール等を実際の手術症例に沿って丁寧に指導いたします。また手の外科や足の外科、関節リウマチについても専門的治療を経験することが出来ます。指導医指導のもと多数の症例で執刀してもらうことが可能です。教科書では学べない経験を積みに是非西和医療センターにいらしてください。
脳神経外科では、超急性期の脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍、脊椎・脊髄疾患、機能外科(顔面けいれん、三叉神経痛)に対する外科治療や検査(脳血管撮影、脊髄造影)、並びに中枢神経領域の局在診断、神経放射線診断といった専門医養成プログラムに参加するのみならず、プライマリケアに必要な脳神経外科的知識と対処法(気管切開、中枢ルート確保、気管内挿管等)を習得する研修ができます。2 名の指導医のもと脳神経外科手術(緊急手術を含む)や病棟処置に積極的に取り組み、常に患者さんの目線に立った周術期管理を徹底的に習得してもらいます。また、研究会や学会にも積極的に参加して最先端の脳神経外科治療に接してもらい、中枢神経領域疾患の診方、治療を身につけることを目標とします。下記に到達目標の経験手術例を挙げておきます。ぜひ脳神経外科で研修しましょう!
心臓血管外科は、急性期医療の中でも、循環器診療の最前線であり、かつ最後の砦の役割をも果たしています。急性大動脈解離や急性下肢動脈塞栓症など救急の最前線の緊急手術でも活躍し、内科的に治療困難な予後不良の症例の冠動脈バイパス術や弁置換術など周到な計画のもと待機的に行う手術でもその実力を発揮しています。実際の心臓外科の手術は他の領域の手術とはシステムが異なるため、研修医にとっては、非常に勉強になると思います。私たちの手術では、研修医に心臓外科チームの一員として手術に参加してもらいます。術後の循環管理・呼吸管理も一緒にしますので、集中治療における緻密な考え方も身につけることができます。将来、内科系や他の外科系を目指す研修医にこそ、この世界を見てほしいと思うのです。
当センターはICU 4 床、CCU 4 床を有しています。ICU では、心大血管手術後、脳神経外科手術後の循環・呼吸管理を行っています。CCU では、心不全、急性冠症候群の集中治療管理を行っています。2020 年度のICU/CCU 入室件数は1,639 件でした。集中治療の経験も一緒にしていただければと思います。
すべての皮膚疾患に対応し、地域に根ざした診療をしています。少人数ならではのマンツーマン指導のもと、common disease から稀な疾患まで幅広く経験できます。外傷の処置や縫合・小外科のほか、形成外科との連携で全身麻酔下の外科的手術も学ぶことができます。フットケア外来などの専門外来での診療も経験していただきます。
形成外科では体表面の良性、悪性腫瘍、熱傷や顔面骨骨折などの外傷、体表の先天奇形など小児から高齢者までの幅広い疾患を扱います。外来での小手術から他科との合同で行う再建手術など様々な外科手術を経験できます。また外傷や褥瘡などの様々な傷に対する創傷治療も行っていますので、他科診療においても役立つ知識を身につけることが可能です。
排尿障害は地域医療、専門医療を問わずすべてに共通した問題です。初期研修で排尿障害を理解することは、どのような専門領域に進む場合でも必ず役立ちます。泌尿器科は、小児から高齢者までの疾患を扱う上、保存的治療、手術治療、抗癌剤による化学療法、緩和医療などその治療の範囲も広いのです。外科的治療としては、開腹手術、体腔鏡下手術、経尿道的手術、インターベンション手術などあらゆる方法での治療が経験できます。
産婦人科は、女性のライフサイクル全般を扱う診療科です。産科と婦人科は対象患者が異なるために、別個の分野と思われがちです。しかし実際の臨床においては、双方は密接に関連しており、いずれの分野についても学ばなければなりません。産科実習では、Low rish 妊婦の妊婦健診、産後健診を通して、正常妊娠の管理だけではなく、内科合併症の管理、妊娠・授乳と薬など、他科診療においても重要な知識を身につけることを目標としています。経腟分娩、帝王切開術、およびHigh risk 妊婦の研修は、当科が医療連携を行っている奈良県総合医療センターをはじめとした高次施設で行います。婦人科実習では、腫瘍、内分泌異常、更年期障害などのcommon disease について、外来診療や手術を通して専門的知識の修得をめざします。先生方にとって有意義な産婦人科研修を実現いたします。
眼科は、全身疾患、脳神経疾患などと関連する内科的診療の一面と外科として手術後に明らかな効果がみられる面を持ち合わせる、やりがいのある診療科です。早期から外来診療技能、手術手技の習得が可能です。眼科医師2 名と視能訓練士2 名でアットホームな雰囲気のなか、ほとんどすべての眼科疾患を経験することが可能です。
毎日の外来診療で耳鼻咽喉科領域全般のあらゆる症例の経験ができます。多種類精密検査機器が設置されているため難聴やめまい疾患の原因精査に関しても学ぶことができます。手術治療では、耳疾患、鼻疾患、咽喉頭疾患、頸部腫瘍疾患など幅広い経験ができ、指導医のもと、術者としての経験も積んでもらいます。
リハビリテーション医学とはさまざまな病態、疾患、外傷などにより生じた機能障害を回復し、 残存した障害を克服しながら、人々の「活動を育む」医学分野です。 リハビリテーションには、大きく、急性期リハビリテーション、回復期リハビリテーション、生活期リハビリテーションがあり、当科は急性期リハビリテーションを担います。急性期医療を行う様々な診療科をサポートする診療科ですので独自の病床を持ちませんが、早期からのリハビリテーションにより廃用症候群を予防し、機能回復の促進により入院期間を短縮し、患者さんがより早期により高い機能で社会復帰できるよう医療を行います。 リハビリテーション科自体は一般社団法人日本専門医機構が定める19 の基本領域の1つであり、 2018 年度から新専門医制度に移行しています。リハビリテーション科専門医は「活動」に視点をおいて治療する専門家として重要な役割を果たしています。今後は、ロボットやBMI ( Brain Machine Interface) などが導入され、最も進化する診療科の1つであると考えています。
放射線科医の仕事の三本柱は、画像診断、IVR(画像下治療)、放射線治療ですが、当科では、これらのうちの画像診断(核医学を含む)とIVR を学ぶことができます。経験豊富な放射線診断専門医3 名が指導にあたります。放射線関連機器は、一般撮影装置3 台、マンモグラフィー1 台、X線TV 装置2 台、CT3 台(80 列、320 列、64 例)、MRI 1 台(3T)、血管造影装置4 台、RI 装置 1 台と充実しています。これらの装置を駆使して、幅広い年齢層における急性疾患から慢性疾患まで豊富な症例を日常的に診断しています。当科で研修することにより、当院のほぼすべての診療科領域に関する広範な画像診断についての知識を習得することが可能です。また、経験豊富なIVR 専門医の指導により、様々なIVR 治療を経験することができます。外科・内科・泌尿器科との定期的な合同カンファレンスのほかに、読影室には、毎日気軽に各診療科の先生方が症例の相談にこられており、ひとりひとりの患者さんについて臨床所見と画像所見とを総合的に検討する機会が日常的に得られています。さらに、放射線科研修期間中には、オンラインでの奈良医大放射線科・関連施設合同の勉強会や、画像診断関連のセミナーなどへの参加を推奨し、画像診断・治療についての幅広い知識に触れるよう促しています。
手術麻酔を中心に全身管理を広く学ぶことができ、一般外科から脳神経外科、心臓血管外科、産婦人科をふくめた多様な麻酔管理を経験することができます。気道確保、気管挿管、人工呼吸管理、静脈ルート確保、観血的動脈ライン確保、中心静脈ルート確保、脊髄くも膜下麻酔穿刺などの手技を学ぶことができます。麻酔薬・循環作動薬の使用法、輸液・体液バランスの維持、酸塩基平衡などについて学び、ペインクリニックや緩和医療についても学識を広げてもらいます。
当センターでは全身の循環器疾患を各診療科の枠を超えて治療、研究することが目的です。中心となるのは循環器内科、心臓血管外科、脳神経外科、放射線科、麻酔科ですが、循環器疾患の周辺病変や関連疾患も治療しますので、実際には病院全体での活動となります。また、患者さんの治療に際し 、医師のみでなく、看護師、薬剤師、臨床工学技士、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、管理栄養士・メディカルソーシャルワーカーをはじめとする関係する医療スタッフが、患者さんの情報を共有し、緻密な連携のもと、高度な集学的治療を組織横断的に行い、よりよい医療を提供いたします。研究面では基礎的、臨床的なものに一体的に取り組み、その成果を、国内、世界へ向け発信してまいります。奈良県西和医療センター集学的循環器病治療センターは、世界のトップレベルの質の高い、いい治療を、地域の皆様、更に奈良県内、県外などの多くの皆様方へ提供に努めています。