循環器内科 土肥直文

当院循環器内科における内科専門研修では、循環器領域を幅広く経験して、内科専門医として標準的医療が提供できる力をつけていただけます。現在、循環器内科の医師は、17名(総長と院長を除いて15名)在籍しています。17名中、専攻医を除き10名が循環器専門医ですが、さらに専門に分かれており、不整脈専門医、心血管インターベンション専門医、リハビリテーション専門医、超音波専門医などの資格を有する指導医に、直接指導を受けることができます。カテーテル治療(PCIや下肢のEVT等)、アブレーション治療、ペースメーカやICD等の植込み型デバイス治療、救急医療、集中治療、画像診断など多彩な分野を縦横無尽に行き来して、循環器学の研鑽を積むことが可能です。今年度からは、集中治療科の集中治療専門医にもCCU内での重症管理を指導してもらえる環境になり、より一層実力を磨くことができるようになったと感じています。これを読まれている研修医の皆さんと一緒に、切磋琢磨できる日を待ち望んでいます。

総合内科 中村 孝人

当科での研修は総合内科、感染症、呼吸器腫瘍、膠原病などの領域を横断的に診療しながら総合診療の魅力を体感できる専門医プログラムとなっております。チーム医療の一員として、幅広い知識と経験を身につけながら、共にバランスよく学びます。
当科は患者中心の医療を大切にしており、思いやりの心を忘れず謙虚な姿勢を持つ方を募集しております。ぜひ一緒に学びましょう!どうぞ宜しくお願い致します!

消化器内科 森岡 千惠

当院消化器内科は、副院長の吉田を筆頭にスタッフ7名在籍しております。日本消化器病学会専門医制度認定施設・日本消化器内視鏡学会指導施設・日本肝臓病学会専門医制度認定施設です。7名のスタッフのうち、日本消化器病学会専門医5名(内4名指導医)、日本消化器内視鏡学会専門医5名(内2名指導医)、日本肝臓病学会専門医5名(内2名指導医)在籍しており、消化器疾患を網羅的に診療・指導しております。
また、7名全員が日本内科学会専門医(内5名指導医)で、内科全般の診療も行っている状況で、消化器疾患を中心に広く内科疾患を経験していただける環境です。
地域の基幹病院として、癌診療をはじめ消化器救急診療も積極的におこなっています。ぜひ、若いみなさまとともに一緒に地域医療を支えながら学べることを楽しみにしています。

呼吸器内科 杉村 裕子

当科では2017年7月から呼吸器内科医2名が常勤するようになり、現在常勤医3名(うち専攻医1名、呼吸器学会専門医2名)、非常勤医2名の体制で、奈良県西和地区の基幹病院として日々の診療・研修医指導にあたっています。まだ少人数であり、規模は大きくはありませんが、軽症から全身管理を要する重症例まで、多くの呼吸器症例を経験していただけます。主治医制ではなくチーム制とし、毎日朝夕にカンファレンスを行い、研修医にも積極的に発言してもらいながら、症例についてその場で検査データの確認、解釈、治療方針の決定、効果判定を実施しながら診療を進めていきます。呼吸器内科専攻医として、多彩な呼吸器疾患を経験いただき、自主性主体性をもって診断治療にあたる経験をつみ、検査手技をこなし、また学会発表の機会も積極的に提供します。また呼吸器学会指導医が2名在籍し、呼吸器学会新専門医制度連携施設となっています。

勤務体制としては 当直明けはduty freeであり、年次有給休暇、夏休みは、病院機構としての規定分を取得して頂くようにしています。

入院患者を担当して頂くことが多いですが、当院が地域基幹病院という意味では、当科で対応することが多い疾患は何といっても細菌性肺炎です。誤嚥性肺炎や市中肺炎は社会の高齢化が進み症例数も増加しており、当科のみでの全例対応は困難であり、他の内科系に協力を依頼しつつ対応しています。しかしどの場合も、STによる嚥下評価を行い適切な嚥下リハビリを開始し、またPTの介入にてADLを低下させないように、全身的なリハビリを並行しています。呼吸器内科としての専門性がより必要となるのは間質性肺炎で、器質化肺炎、薬剤性肺炎、膠原病関連の間質性肺炎が増えています。様々な原因により、様々な経過をとるため、多くは定期的にフォローし、悪化時にはステロイド投与、入院対応を行います。近年は生物学的製剤や抗がん剤による薬剤性肺炎が多く、また免疫抑制状態のニューモシスチス肺炎や過敏性肺臓炎など、気管支鏡検査にて診断に至り、確実な治療を行える症例も多くみられます。またcommon diseaseであるCOPDも診断されていないことが多く、画像や呼吸機能検査から診断を確定し、重症度評価、患者教育、治療の方向性決定し、場合によっては約1週間の教育入院、呼吸リハビリテーションを行い、最終的には在宅酸素や非侵襲的陽圧換気(NPPV)の導入する場合もあります。気管支喘息は重積発作時には入院対応を行い、コントロールがつけばかかりつけ医で継続加療を依頼しています。呼気一酸化窒素(FeNO)測定が可能となり、診断や治療効果判定がより確実となっています。また長期管理に難渋する症例には、生物学的製剤も導入しています。悪性腫瘍に関しては、2021年に腫瘍内科が開設されたため、協力して肺がんの診断確定、治療を進めています。呼吸器外科や放射線照射設備がないことから、手術や放射線照射が必要な場合は奈良県総合医療センターをはじめとした適切な医療機関と連携をとっています。高齢者など積極的治療の対象とならない場合は、緩和ケアチームと連携しながら緩和治療を行います。

感染を契機としたCOPDの急性増悪などの呼吸管理に関しては、院内にはHFNC、NPPV、挿管人工呼吸に対応可能な各種機器が十分配備されており、臨床工学技士との連携の下、必要な際にはすぐに適切な呼吸管理へ移行することができます。

胸水穿刺や気胸、膿胸に対するトロッカー挿入などの手技、気管支鏡も専攻医が実施できるよう積極的に指導しています。気管支鏡に関しては、2021年に超音波内視鏡(EBUS)を導入し、年間症例数は2020年緒23例から、2021年は37例へ増加しています。そのため1年で、観察から生検、肺胞洗浄までをほぼこなせる程度の経験を積んでいただけます。

また、専攻医には外来診療枠を持ってもらい、外来での初診対応、外来通院の継続対応、必要時の入院への移行、入院中の対応、退院後のフォローと、一人一人の患者さんに対し一貫して責任を持った医療を大切にしてもらっています。

肺は全身症状の一症状の場合もあり、常に患者さんの全身、生活背景をみることができる医師となれるように、それとともに、『患者を家族のように愛する』心を持ち、患者および家族の心に寄り添い、どう対応していくことが個々の患者にとって最も良いのかを看護師、療法士、臨床工学技士、臨床検査技師、管理栄養士、社会福祉士等多彩な職種と意見を交換し協力しチーム医療を行う呼吸器内科専門医へ育っていただくよう、努めています。
私たちと一緒に当院で呼吸器内科の道を進んでみませんか?お待ちしています。

腎臓内科 森本 勝彦

近日公開予定