奈良県西和医療センターでは、研修医のためだけの教育機会を数多く設けています。指導医や上級医だけでなく、病院全体のメディカルスタッフのなかにいる専門家による講義(エキスパートレクチャーと呼んでいます)が毎週開催されています。 ここでは一部ピックアップしたものを取り上げています。 詳細を見たい方はパンフレットをご覧ください。
― 総合診療ケースカンファレンス ドクターG
― 心臓電気生理のプロフェッショナルによる心電図判読講座
シュミレーショントレーニング 院外研修―がん診療に携わる医師のための緩和ケア研修会
研修医のためのモーニングカンファレンス
臨床で初期診療をしてゆくうえで大切なことを、毎週月曜日の朝、研修医による研修医のためのカンファレンスの中で学んでいます。 研修医が症例提示し、指導医と議論し、その症例から学ぶべきポイントを研修医がスライドにまとめて、みんなで勉強する会です。 毎週、とても勉強になる内容であるため、月曜日は早起きしてでも全員が集まっています。
内科統合カンファレンス(J-OSLERカンファレンス)
毎月2 回、水曜日の朝7 時30 分に院内の内科医(循環器、消化器、腎臓、呼吸器などすべての内科医)が全員一堂に会して行っているカンファレンス。 奈良県西和医療センターでは、救急疾患や総合診療領域の疾患も内科医全員で協力して診療しています。 悩んだ症例や診断がつかない症例などをこのカンファレンスに持ち寄って、たくさんの領域の先生の前で症例提示し、不明なことを解決する絶好の機会になっています。このカンファレンスの司会をしているのが、臨床研修医支援室長の森本勝彦部長です。 研修医の受け持つ症例も、広範囲の領域になるため、このカンファレンスは研修医にとっても重要です。研修医はこの議論を聞いて、内科医の思考過程を学んでいってほしいと考えています。
臨床病理検討会(CPC)
奈良県西和医療センターでは、臨床で救命困難であった症例で、ご遺族の同意をいただけた場合に病理解剖を行うことがあります。 医学の発展のためにご献体いただきましたご意志に敬意と感謝の気持ちをこめて、すべての臨床医がなぜ助けられなかったのかの答えを勉強する機会としてCPCを設けています。臨床医の勉強としてなくてはならないCPCです。
研修医セミナー(1-2年次研修医全員が集合して学習)
総合診療ケースカンファレンス ドクターG
実践的な総合診療の診断学。NHK の番組「総合診療医ドクターG」に出演された元祖ドクターG でもある洛和会京都医学教育センター長 酒見英太先生によるケースカンファレンス。当センターの実際の症例の中から診断に苦慮した症例について、診断に至る思考プロセスを詳しく解説。総合診療指導のプロフェッショナルによる他では経験できないカンファレンス。
心臓電気生理のプロフェッショナルによる心電図判読講座
奈良県西和医療センターは知る人ぞ知る不整脈のプロ集団。そのなかでもカテーテルアブレーションを専門とする若手医師による心電図の読み方講座。 毎週、心電図を読むことで、背景の疾患を考えながら、より精密に心電図を読む習慣が身に付きます。
シュミレーショントレーニング
毎年7 月に、1年次および2 年次の研修医全員と若手ナースを対象にしたシミュレーショントレーニング合宿(2泊3日)を開催しています。神奈川県小田原市にほど近い温泉町に、シミュレーション教育施設があります。ICU や一般病室、ナースステーション、手術室やカテ室を備えた巨大な模擬病院で、様々な臨床の場面を想定した、シナリオシミュレーショントレーニングや、高度なことまで可能なシミュレータを用いた手技のトレーニング、そして外科的気道確保などの特殊な手技に関しては、動物を用いての実習が可能です。ひとつひとつの課題に対して、ブリーフィング(学習の目的と学習環境の説明)⇒シナリオシミュレーション(手技実習を含む)⇒デブリーフィング(振り返り)の3 つの時間帯があり、特にデブリーフィングでは学習した重要なことをディスカッションしてより深い理解につなげます。
院外研修
がん診療に携わる医師のための緩和ケア研修会
がん診療において、緩和医療は非常に重要な領域です。癌性疼痛の正しい評価法と治療のノウハウを事例検討で学習したり、ロールプレイによって実際に近い経験としてオピオイドの使用法を学びます。また、呼吸器症状・消化器症状の評価の仕方や対処法、精神症状の評価と対処法など、がん患者さんに主治医として寄り添えるための基本を学習する機会です。毎年11 月に開催されるこの研修会に研修医は全員参加しています。
教育体制をパンフレットで見る
初期臨床研修プログラムについてより詳しくご覧いただけます。